近藤誠「医者に殺されない47の心得」(アスコム)の読書の薦め

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 普段から割合に健康本的なものは読む方だが、いつもは読み捨てなのに今回に限りブログに載せる気になったのは本の内容が私の知人達にかなりあてはまる部分があったからだ。だからその人達に読んで貰いたいと思った。
 この本の内容は今までのいわゆる医学常識とあまりに異なるが、私には怪しげなトンデモ本的な健康本かどうかを判断する力はない。私は普段権威主義には否定的に対しているが、今回に限り現役の慶応大学の医学部の医者であり(これだけの著名人でありながら今なお講師という肩書きがこの人の立場を象徴的に現わしているが。)、菊池寛賞を受賞したところから、とりあえずトンデモ本からは抜けた存在として紹介してもいいだろうと思った。(追記 昨日のNHKの「クローズアップ現代」で、現在の医療では癌の幹細胞をたたく方法は無い、と専門医が話していた。かなり前から近藤さんが癌もどきはたたけても本物の癌はどうしようもない、と言っていたことの正しさが証明されてきたようだ。)
  その中心の一つは血圧の話だ。それによると1998年の厚生省の基準値は160/95以上だったのが、2000年に特にはっきりした理由もなく140/90に引き下げられ、さらに2008年のメタボ検診では糖尿病や腎臓病を合併している場合、ついに血圧130/80以上が治療目標になった。
 また高血圧の原因の9割以上が原因不明であり、また日本人の血圧を下げることによって死亡率が下がる、心臓病や脳卒中などが経ると実証されたデータは見あたらない。また塩分の摂取と血圧との関係も明らかになっていないという説も新鮮だった。
 フィンランドでの75歳から85歳までの調査では、最高血圧が180以上の人たちの生存率が最も高く、最高血圧が140を切った人たちの生存率はかなり下がっているとのこと。
 またコレステロールに関しても、コレステロール値が最も低いグループの死亡率が一番高くコレステロール値が高いほど総死亡率が低いという結果がはっきり出ているそうだ(これは私の実感とも一致する。)
 降圧剤の基準値を下げることによって薬の売り上げは2000億円だったのが1兆円を越えたとのことで背景にどのようなメカニズムが働いているのかは予想の通りだった。つまりそういう何とか審議会の医者の研究室には薬メーカーから多額の研究費が寄贈されている。
 高齢化に伴って医療費の削減が大きな課題になって行くのは納得できる。だから本人負担の割合が増したりまた介護のある程度のレベルダウンもやむを得ないこととして受け入れざるを得ないと思っていた。しかしこのような怪しげな基準のせいで無駄につかわれている薬がかなりあるとするとまずそこから見直さないといけないと思った。
 

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